ベースフォーメーション
チェルシーは、プレシーズンで試していた偽サイドバックは使わず、ベーシックな4-2-3-1という布陣でした。
ボール保持時はギュストが大外を駆け上がり、ククレジャはバランスをとってコルウィル、フォファナと3バックを形成する右肩上がりの形です。
〇良かったところ
エンクンクが低い位置でビルドアップを手伝い、ボランチやセンターバックを経由しながらパーマー、ギュストの右サイド一気に展開する形が何度か見られました。(前半8分、38分)
×良くなかったところ
左サイドの守備強度に不安がありました。サイドバックからシャドーまで動き回るリコをなかなか捕まえられず、ククレジャはサヴィーニョの仕掛けに苦戦、エンクンクはサイドとしての守備タスクをあまり行えませんでした。(前半36分)
選手名 | 背番号 | whoscored採点 | ||
GK | ロベルト・サンチェス | 1 | 6.5 | |
DF | マーク・ククレジャ | 3 | 6.4 | 交代(~80’) |
→レナト・ヴェイガ | 40 | 5.9 | 交代(80’~) | |
リーヴィ・コルウィル | 6 | 6.7 | ||
ウェズレイ・フォファナ | 29 | 6.1 | ||
マロ・ギュスト | 27 | 5.8 | ||
MF | ロメオ・ラヴィア | 45 | 6.9 | 交代(~66’) |
→キアナン・デューズバリー=ホール | 22 | 6.0 | 交代(66’~) | |
モイセス・カイセド | 25 | 6.3 | 警告(89’) | |
クリストファー・エンクンク | 18 | 6.6 | 交代(~58’) | |
→ペドロ・ネト | 19 | 6.3 | 交代(58’~) | |
エンソ・フェルナンデス | 8 | 6.4 | ||
コール・パーマー | 20 | 6.7 | ||
FW | ニコラス・ジャクソン | 15 | 6.0 | 交代(~66’) |
→マーク・ギウ | 38 | 5.9 | 交代(66’~) |
今回こそ長期計画・n度目の正直?
中心選手を絞ること
第1節のスタメンから、マレスカ監督下の序列がある程度はっきりしたのではないでしょうか。もちろん対戦相手がマンチェスター・シティのため、やや守備面を意識した布陣ではありましたが、マレスカの色が出ていました。
センターバックにはフォファナ、コルウィルといった足元に自信のある選手、ボランチにはラヴィア、カイセドといった運動量や強度をもち、後方のパス回しに加われる選手、前線にはエンクンクやパーマーといった柔軟に動きながら組み立てに参加する選手、といった具合です。
一方スターリング、チュクエメカ、チルウェル、ディサシが戦術上の理由でベンチ外となりました。他にもチャロバー、ブロヤは練習参加を許されず、戦力として見られていないことがわかります。
フロントによる、今まで貢献した選手やユース出身の選手の扱いは最悪の部類でしょう。昨シーズンのギャラガーに対するバナー「CHELSEA SINCE BIRTH」の後も変わりませんでした。
新たに選手を獲得しスカッドが飽和した今はもう、大鉈を振るう以外の道はありません。現存戦力の中で序列を決め、主力を絞り、戦術を整理するしかありません。
継続すること
戦術を落とし込むためには、同じ選手、スタイルで継続して試合を繰り返すことが重要です。結果が伴わなくても、忍耐強く続ける必要があります。チェルシーというクラブは、これがとても苦手です。
グレアム・ポッター(22/23監督)時代はそれができませんでした。フロントが高額で獲得した選手がたくさんいたため、仕方なく順繰りに起用し、戦術どころではなくなりました。当のフロントも長期的計画のもとポッターを監督にしたはずですが、結局同シーズン途中に解任となりました。
監督に時間をくれるクラブではありませんが、それでもマレスカ流戦術を貫いて欲しいところです。
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